獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
「ドアが壊れてたのかもしれない。また閉じ込められると厄介だから、ここのトイレを使う時は、俺か他の助手を呼ぶように」
エジプトは日本と違ってトイレ事情があまりよくない。
観光地などは割りと整備されてきたが、まだまだ汚いし、トイレットペーパーがないところがざらだ。
鍵が壊れてトイレに閉じ込められる事も珍しくない。
俺や健吾達はそんな悪条件に慣れてしまったが、彼女は違う。
女の子だし、いろいろ不安を感じるだろう。
「でも……」
鈴音は素直にうんとは言わない。
晴人も彼女を心配してか、スポーツドリンクを手にやって来た。
「鈴音ちゃん、大丈夫?これ飲んで」
彼がドリンクを手渡すと、彼女はゴクッとひと口飲む。
「鈴音、もっと飲まなきゃダメだ」
そう言って無理にでも飲ませた。
すると、なにか異変に気づいたのか、ファイサルと健吾も現れた。
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