獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

汗をかいて身体が冷えてしまったせいか、シャワーのお湯がとても温かく感じた。
気が緩んだのか、嗚咽が込み上げてきて、ギュッと目を閉じる。
悔しかった。
発掘調査初日に気分悪くなって倒れるなんて……。
しかも、みんなに迷惑をかけた。
馬鹿は……私だ。
無理矢理ついてきたのは私なのに体調崩して鷹臣君に八つ当たりしてるって、本当に子供じゃないの。
シャワーを浴び終えたら、鷹臣君に謝ろう。
寝室は同じだし、ギクシャクするのは嫌だ。
そう決めて汗を流して身体を洗うと、シャワーを止めた。
だが、ブルーのタイルの壁に、なにかがへばりついているのを見てギョッとする。
トカゲ!?
目が合って堪らず叫んだ。
「キャアー！」
爬虫類系は苦手だ。
ただただ怖くてしゃがみ込み、目を瞑って視界からその姿を追い出す。