獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
NASAの金髪美人見た時も胸がモヤッとしたけど、あの時は面白くないって感じただけで、こんな切ない気持ちにはならなかった。
体調が悪いせいかな。
あんなに夢にまで見たエジプトに来たのに、なんでこんなに気が滅入るのだろう。
ハーッと溜め息をつきながら着替えるが、もうそれだけで疲れてしまって、髪を乾かす気力もない。
ふらふらしながら床に散乱している洗濯物を拾って袋に無造作に入れると、バスルームを出てベッドに突っ伏した。
「身体がダルい」
このまま寝ようとしていたら、ドアが開いてバスローブ姿の鷹臣君が出て来た。
ひと目私を見て注意する。
「鈴音、髪乾かさないと風邪引くよ。夜は結構冷え込むし」
「うーん……後でやる」
そう答えるが、鷹臣君がドライヤーを持って来て私の背中をトンと叩いた。
「ダメだよ。そこの椅子に座って」
「……はーい」
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