獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
だったら、個人で行けばいいのよね。
フフッと不敵な笑みを浮かべたら、彼が訝しげな視線を投げた。
「なに?その笑い」
「なんでもない。あー、今日のチャイはうまく出来たな」
チャイを口に運びながら話題を変えて誤魔化す。
「まあ確かに美味しいけど」
私の顔を見ながら鷹臣君もチャイを口にする。
まだ怪しんでいるようだったけど、追及されなかった。
それからふたりで後片付けをすると、家を出る彼を玄関まで見送る。
「じゃあ、私も後で行くから」
そう告げて手を振ろうとしたら、いきなり鷹臣君に手を捕まれた。
驚く間もなく彼の顔が下りてきて、鼻をカブッと軽く噛まれる。
何が起こったのかすぐに理解出来なかった。
呆然とする私の耳元で、鷹臣君は囁く。
「顔にイタズラ書きされたからね。これはお返しだよ」
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