獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~

11、彼女の告白に……ー鷹臣side

木箱とカノプス壺の写真を撮り、慎重に外に運び出す。
だが、テントに鈴音の姿はない。
嫌な予感がした。
「あれ?鈴音ちゃんいませんけど、トイレですかね?」
あとから来た晴人も鈴音の姿を探す。
俺も一瞬トイレかと思ったが、コンテナがテントの外に放置されていて違うと思った。
彼女はそんな無責任な真似はしない。
「どうしてここに置きっぱなしになってるんでしょう」
健吾が首を傾げながらそのコンテナを手に持ち、バンに乗せる。
「放ったらかしにするなんて鈴音さんらしくありませんね。なにかあったんでしょうか?」
鈴音を心配して、健吾が俺を見る。
「わからない。勝手にひとりで動けないはず」
周りは荒涼とした岩山か砂。
俺達の使用しているバンは置いてあるし、遠くへはいけない。
そもそも鈴音は車を運転できない。
鈴音がテントに戻ったのは二十分程前。
「どこに行った?」
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