獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
この分だとそのうち鷹臣君に追いつきそうだ。
頭は良いし、身内の私が言うのもなんだけど顔も悪くはない。
だから女の子に人気があるんだよね。
バレンタインの日は毎年紙袋いっぱいにチョコ持って帰って来るし。
「姉ちゃん、今の声外まで響いてんぞ……ってなに玄関で座り込んでんの?」
悟が私を見てギョッとする。
「え?嘘⁉︎外まで聞こえてた?」
恥ずかしい〜!
慌てて立ち上がって確認すると、悟は眉根を寄せた。
「もう丸聞こえ。近所迷惑だっつーの。鷹臣さんとなんかあった?」
その質問に、さっきの鷹臣君とのシーンを思い出す。
「ち、ちょっと鷹臣君にからかわれちゃって」
詳細は伝えずにそう答えたら、悟にニヤニヤ顔で突っ込まれた。
「へえ〜、からかわれてそんな顔真っ赤になるなんて、なにされた?」
“鷹臣君に鼻を噛まれた”なんて言ったら、悟はきっと面白がるに違いない。
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