獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

彼は"しまった"というような顔をしたが、すぐに邪悪な笑みを浮かべ私達を見据えた。
「なんであなたがここにいるのよ！」
声を張り上げてオールマンを責めると、鷹臣君が私を守るようにその胸に引き寄せる。
「お前、なにしに来た？」
鷹臣君はスーッと目を細めてオールマンを睨みつけた。
「なにって、お前の邪魔をしにきたのさ。もう発掘調査なんて出来ないぞ」
オールマンはそう言って高笑いする。
「どういう意味かな？」
不機嫌そうに鷹臣君が顔をしかめると、オールマンはどこか企み顔で告げ、この場から去った。
「すぐにわかるさ」
途中、またなにかに躓いたのか、「いてっ！」っと彼の声が耳に届く。
それを聞いて鷹臣君は「馬鹿」と呆れ顔で言いながらスマホを手に取り、電話をかけた。
「健吾、茶色のネズミが一匹入り込んだから捕まえておいて」
淡々とした口調で言って、彼は通話を終わらせる。