獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

シャツを脱いで、鏡で背中の怪我を見ると、ところどころ痣になって、血が滲んでいた。
これなら病院に行くほどでもない。
日本から持って来た救急箱を取り出し、傷を消毒する。
すると、突然鈴音が戻って来た。
「ねえ、鷹臣君、なにかルームサービス……なにその怪我!?」
鈴音がひどくショックを受けた顔で俺のところに駆け寄る。
「たいしたことないよ。こんなのすぐに治る」
安心させるように笑って見せるが、彼女は涙目で俺を責めた。
「たいしたことあるよ。私を庇ったからでしょう！なんで言ってくれないの！」
「鈴音がそうやって泣くからだよ」
穏やかな声で答えれば、彼女はそっと俺の傷に触れてきた。
「……凄く痛い？」
「そんなに痛くない。俺は大丈夫だから、鈴音はシャワー浴びておいで」
優しく言うが、彼女は頭を振った。