獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
そんなコメントを口にしたら、晴人さんが大袈裟に嘆いた。
「愛情が足りないんすよ。あ〜、鈴音ちゃんみたいな料理上手の彼女欲しい」
「あれ?晴人さん、彼女いませんでした?」
私の指摘に彼は「ううっ……」と項垂れる。
キョトンとしていたら、横の健吾さんが説明してくれた。
「彼女に二股かけられて別れたそうですよ」
……古傷に触れてごめんなさい。
「あ〜、それは……ご愁傷様です」
まずいと思って慰めの言葉を口にすると、晴人さんはガバッと顔を上げて私の手を掴んだ。
「鈴音ちゃん、俺と付き合って!」
「え?」
突然の彼の告白に唖然としていたら、健吾さんが晴人さんの頭をぺシッと叩いた。
「晴人、この世界から抹殺されますよ」
「……あっ、そうでした」
ハッとした表情になる晴人さん。
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