獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
「私もこんな子供が恋人なんてありえないわよ。つい最近まで中学生だったんだよ。もっと大人な男性じゃないと。鷹……あっ!?」
"鷹臣君みたいな"と言おうとして慌てて口を噤む。
まだ友達には私と鷹臣君が付き合っていることは伝えていない。
彼は今時の人だし、変に騒がれても困る。
「門の前でなにを大騒ぎしてるのかな?もうとっくに帰ったかと思ったよ」
鷹臣君の声がしたかと思ったら、ポンと私の頭に大きな手が置かれた。
振り返ると、穏やかな笑みを浮かべている彼と目が合う。
鷹臣君はダークグレーのコートを着ていた。
どうやら彼もこれから帰宅するところらしい。
「鈴音のカッコいい弟さんと写真撮ってたんです。先生、じゃあ明日の謝恩会で!」
「先生、また明日ね〜」
友達が鷹臣君に挨拶して帰っていく。
「悟は今来たの?」
鷹臣君は友達に軽く手を振ると、弟に目を向けた。
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