獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
「ちょっと前に来たんだ。大学見ておきたかったし、ふたりの写真でも撮って親に送ってあげようかと思って。ほら、ふたり並んで立ってよ」
悟に言われ、一瞬鷹臣君と目を合わせると、一緒に門の前に並ぶ。
鷹臣君とのツーショット写真を撮っていなかったので嬉しい。
彼は私の肩に手を添え、耳元でボソッと囁いた。
「その袴、似合ってる」
嬉しくて天にものぼりそう。
鷹臣君に一番褒めてもらいたかったのだ。
「はい。じゃあ、撮るよ」と言って、弟がスマホを操作すると、カシャッとシャッター音がした。
「おっ、いい感じ」とニコッと笑いながら、悟はスマホを私達に見せた。
「ほら見て、綺麗に撮れたよ」
その画面を覗き込むと、鷹臣君も私もとびきりの笑顔で映っていた。
「ホントだ」
鷹臣君と顔を見合せフフッと笑う。
「悟、私のスマホに送っておいて〜」
弟に頼めば、彼は「はいよ」と返事をしてパパッとスマホを操作する。
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