獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
ふむふむ、飛行機が二月五日二十一時発でルクソールに午前九時到着。それからタクシーでホテルに移動……。
頭をフルに働かせて必要な情報を記憶。
「鈴音はやけに熱心に見てるね。どうせ前日くらいになったら連絡先含めて教えるのに」
鷹臣君がじっと私の顔を見る。
いけない!怪しまれてる!
「だ、だって、スケジュール見てるだけで行った気分になるじゃない。お土産買う時間があったら、前とは違う香水の瓶が欲しいなあ」
猫なで声でおねだりすれば、彼は優しい顔で頷いた。
「大人しくお留守番出来たらね」
……なんとかごまかせたみたい。
安堵しながらも、頭の中は自分もエジプトを行くことを考えていた。
旅程はわかった。
後は手配するだけ。
行ってしまえばこっちのものだ。
「うふふ、ありがとう、鷹臣君」
来月自分もエジプトにいるかと思うと自然と顔が綻ぶ。
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