獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

彼のご両親は現在海外赴任中で、おばさんに『鈴音ちゃん、息子のことお願いね』と家の合鍵を渡された。
彼は一之瀬鷹臣、七歳年上の幼馴染で、日本期待の若き考古学者。
絹糸のようなライトブラウンの髪、俳優顔負けの端整な甘いマスクに百八十二センチの長身。
私が思うに今まで見た中で一番の美形だ。
鷹臣君は運に恵まれている。
イギリス留学時代にアラブの王族と親友になり、その発掘の資金援助とエジプト政府から王家の谷の発掘許可を手にした。
それだけではない。
昨年、エジプトのクレオパトラと並び称される程美人で名高いネフティス女王の墓を未盗掘の状態で発見し、一躍時の人となったのだ。
ツタンカーメンの墓のように未盗掘の墓を発見するのは難しく、エジプト考古学者の夢ともいえる。
ツタンカーメンの墓を発見したハワード・カーターの再来と彼を称賛する人もいるのだ。