獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

わざと足音立てなかったんじゃあ？
警戒して相手の男性を見ていたら、ハッと思い出した。
「ジェイク・オールマン！」
声高にその名を口にすれば、彼は口の端を上げた。
「俺の名前を知っているなんて光栄だな。この後バーで飲み直さない？」
ジェイク・オールマン。
彼はイギリスの考古学者。
鷹臣君をライバル視しているが、鷹臣君のような輝かしい実績はない。
かなりの資金を投入しても世紀の発見は出来ず、かなり残念な人。
世間からは『ビッグマウス』と揶揄されている。
あー、面倒な人に捕まっちゃったよ。
もうどこかよそへ行ってほしい。
「遠慮します。よく知らない人とは付き合う気はないんで」
邪険に扱うが、彼は引いてくれない。
「これから知っていけばいいじゃないか」
オールマンの目がギラッと光り、馴れ馴れしく私の肩に触れてきた。