獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

ぞわぞわ〜っと鳥肌が立つ。
「触らないで！」
気持ち悪くなってオールマンの手を払い落とす。
「元気なレディーは俺の好みだよ」
ニヤニヤしながら告げるオールマン。
しつこい。
……この人苦手だ。
後ずさりするも手すりの端にトンとぶつかり、もう行き場がない。
どうしよう〜。
オールマンは間合いを詰めると、手を伸ばして私に触れようとしてくる。
「嫌！」
思い切り声を上げて手を振り上げると、勢い余ってシャンパングラスが落ち、ガシャンと音を立てて割れた。
それでも、オールマンは止めず、私の顎を掴む。
「君のナイトはいない。諦めろ」
淫靡な笑みを浮かべるオールマンの顔が迫ってきた。
絶対絶命。
「た、鷹臣君〜！」
ギュッと目を瞑って幼馴染の名を叫ぶと、よく知った声が耳に届く。