獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

「ちょっ……待って、鈴音」
しゃがみ込む鈴音を慌てて抱き上げて化粧室に運んだ。
ホテルの女性従業員に彼女の様子を見てもらっている間にしばらく休ませようと部屋の手配をする。
従業員に支えられて化粧室から出てきた彼女は、顔面蒼白だった。
「……つらい」
家まで連れて帰るのは無理そうだな。
泊まってかえるか。
今にも倒れそうな彼女の肩を抱いて、従業員に礼を言うと、取った部屋に向かった。
途中しゃがみ込む鈴音を子供のように抱え上げて部屋に入る。
「ほら、水持ってくるからベッドで休んでて」
そっと鈴音をベッドに下ろし、冷蔵庫に行ってペットボトルの水を一本取り出すと、彼女のところに戻った。
「鈴音、水飲んで」
そう声をかけるが、彼女は枕を抱え身体をまるめ込んで寝ている。
「鈴音？」