獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

キスをやめられない。
この衝動が止まらない。
"このまま奪ってしまえ。"
俺の中の悪魔が囁く。
そうだ。奪ってしまえばいい。
自分の欲望に忠実に彼女の唇を貪った。
どちらかの唇が切れて、血の味が微かにする。
すると、彼女が俺の名を呟いた。
「た……かおみ……く……ん」
酔いが醒めた？
ハッと我に返ってキスを止め、鈴音をじっと見つめるが目を開ける様子はない。
彼女の腫れ上がった唇を見て自嘲した。
「なにやってんだ、俺は」
頼むから俺をあまり刺激しないでほしい。
自分をコントロールできないなんて今までなかった。
額に手を当てながら溜め息をつく。
「頼むから、俺を惑わせないでくれる？」
俺の声が届いたのだろうか？
彼女の身体の力がスーッと抜けて、微かに寝息が聞こえてきた。
あどけない寝顔。
小さかった頃の彼女を思い出す。