獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

「この先心配だな。首輪でもつけておきたい気分だ」
首輪って……。
彼が真顔で言うので、青ざめた。
「まさか……本気じゃないよね？」
「どうしようかな？」
いたずらっぽく目を光らせる鷹臣に、健吾さんが声をかける。
「先生、鈴音さんが愛おしいのはわかりますが、僕達の存在を忘れないでくださいよ」
「先生、新婚旅行じゃないっすよ」
健吾さんの横にいる晴人さんもじっとりと鷹臣君を見て文句を言うが、当の本人はドヤ顔で私の腰に手を回す。
「ああ。そうだったね、ごめん。じゃあ、行こうか」
「ちょっ、鷹臣君……手」
腰に回された手が気になって注意するが、彼は「首輪の方がいいの？」と笑顔で私を威圧する。
「……いえ、このままでいいです」
渋々従う私に健吾さんは笑って言った。
「先生は鈴音さんが迷子になるんじゃないかって心配なんですよ」