いつかのラブレターを、きみにもう一度
「足……むくんでる」
運動不足もあるけれど、ずっと立ちっぱなしでキツかった。レジも央寺くんに習って何回かやってみたけれど、クレジットカードを出されたら結局モタモタしてお客さんを待たせてしまい、たびたび央寺くんに代わってもらった。
おじさんのお客さんにはぶっきらぼうに「笑顔がない」なんて言われるし、挨拶の声もまだ小さくて震えるし、すぐ赤面するし……。央寺くんは呆れたように何回も私を注意した。
「……はぁー……」
あぁ、嫌だな。ひとつ思い出すと、ネガティブな出来事が次から次へと芋づる式に思い出される。そして、自分はなんてダメなんだ、と悪循環にハマっていく。
「姫野?」
いけないいけない、と上を向いた時だった。今一番見たくない顔が、眼鏡越しの視界に飛びこんできた。
「央寺くん……」
「おつかれ。姫野もここのバス停?」
「……うん」
運動不足もあるけれど、ずっと立ちっぱなしでキツかった。レジも央寺くんに習って何回かやってみたけれど、クレジットカードを出されたら結局モタモタしてお客さんを待たせてしまい、たびたび央寺くんに代わってもらった。
おじさんのお客さんにはぶっきらぼうに「笑顔がない」なんて言われるし、挨拶の声もまだ小さくて震えるし、すぐ赤面するし……。央寺くんは呆れたように何回も私を注意した。
「……はぁー……」
あぁ、嫌だな。ひとつ思い出すと、ネガティブな出来事が次から次へと芋づる式に思い出される。そして、自分はなんてダメなんだ、と悪循環にハマっていく。
「姫野?」
いけないいけない、と上を向いた時だった。今一番見たくない顔が、眼鏡越しの視界に飛びこんできた。
「央寺くん……」
「おつかれ。姫野もここのバス停?」
「……うん」