いつかのラブレターを、きみにもう一度
頼子は人気者だ。頭がよく、媚びたりせず、たまに変なことを言ったりしても受け入れられ、ありのままの自分を好かれている。そのうえ、人前でも動じず、先生からの評判も良く、生徒会役員に推薦されるのも納得だ。
そんな頼子は、なんで私なんかと友達になってくれたんだろう。……違うか、そんな頼子だからこそ私のことを放っておけなかったのかもしれない。
「かーずなちゃん」
ぼんやりしていたから、戻ってきた頼子のうしろに殿村くんがいることに気付かなかった。
殿村くんは、
「元気?」
と言って、私の顔を覗きこむ。
「わっ……」
「近い、殿村くん。距離感おかしいわ」
すかさず頼子が、私の顔の前で手を広げて遮ってくれた。殿村くんは、
「物理的距離と精神的距離は相関関係にあるんだよ」
と説明するも、頼子は
「そういう考えを助長させて、ストーカーになる人が後を絶ちません」
と、腕組みをしながら冷ややかな目を返す。
そんな頼子は、なんで私なんかと友達になってくれたんだろう。……違うか、そんな頼子だからこそ私のことを放っておけなかったのかもしれない。
「かーずなちゃん」
ぼんやりしていたから、戻ってきた頼子のうしろに殿村くんがいることに気付かなかった。
殿村くんは、
「元気?」
と言って、私の顔を覗きこむ。
「わっ……」
「近い、殿村くん。距離感おかしいわ」
すかさず頼子が、私の顔の前で手を広げて遮ってくれた。殿村くんは、
「物理的距離と精神的距離は相関関係にあるんだよ」
と説明するも、頼子は
「そういう考えを助長させて、ストーカーになる人が後を絶ちません」
と、腕組みをしながら冷ややかな目を返す。