恋愛の仕方おしえます。

ー 9月28日 ー


LAから帰国して
久しぶりの本社に出勤。



なのに秘書の安斎と連絡が取れず、
俺は苛立っていた。



---時刻は定時ちょうど。


エレベーターのドアが
広報部のある15階で止まる。


地味なメガネの女が
挙動不審に突っ立っていたので
俺は無理矢理そいつの腕を引っ張り
乗せてやった。



電話で話しながら、
〈定時+広報+メガネ。〉
…てことは、
こいつが噂の"釣れないダメガネ"か、
と内心で確信する。



-----ガンッ!


「…あの…っ、すみません…」


「お前、今の話聞いてたな?」


「え…っと、…今の話というと…」


「とぼけんな。
手が足りねぇんだよ。
クビになりたくなきゃ手ェ貸せや。」


「えっと…、ですが…」


「明日から、お前は俺の秘書だ。
いいな?」


「…ふぁっ!?や、よくないですよ!」


「いいから、やれよ。社長命令だ。」


「………。」


「明日の朝、8時、社長室。
来なきゃクビね。」

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