恋愛の仕方おしえます。
藍川が帰ってからも、
俺は引き続き仕事に打ち込んでいた。
----コンコン!
小さくドアをノックする音が聞こえて、
顔を上げる。
時計を見れば9時32分を指していた。
こんな時間に社長室に用があるヤツなんて、
見当もつかないけど…。
ドアを開けると、
そこにいたのは見知らぬ女社員だった。
「何の用?」
「突然すみません…、
…あのっ、私…今日、藍川さんに相談があって…」
「藍川ならもう
とっくに帰ったけど?」
「え!?そうなんですか…
約束してたのに。
…それじゃあ、代わりに社長が聞いてくれませんか?」
「…なんで俺が?」
「社長にも関係があるお話なので…。」
「……とりあえず中入れよ。」