恋愛の仕方おしえます。


藍川がトイレに行ったきり、
いつまで経っても戻ってこない………。



不安になった俺は
その場の会話を切り上げて、
様子を見に行く事にした。



…そしたら…



案の定、



トイレの前では



男に肩を抱き抱えられて



ぐったりとした藍川の姿が……。







その光景を見た瞬間。






言いようのない怒りが、湧いてくる。





「てめェ…、何してんだよ?」




俺の声に、
ようやく長髪のいけすかない野郎が
こちらを振り向いた。


「…てめぇ…?
それって…まさか僕に言ってるのかな?」


「他にいるかよ、クソ野郎。離せコラ。」



社交パーティーという大事な場であることは
重々承知だったけど、もはやそんなことはどうでも良かった。


藍川が他の男の腕に抱かれてるとか
想像さえしたくないのに。このクソ野郎…。




すぐに俺は青柳から藍川を引き離し、
自分の胸へ引き寄せる。



苛つきすぎて、あっという間に理性なんかぶっ飛んだ俺は、自分でも自分を制御できなくなってしまった…。


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