恋愛の仕方おしえます。


「おっ、おはようございます!!」


社長室に入り、
大きな声で第一声をあげたのに
肝心の社長の姿が見当たらない…。


・・・あれ?


まだ出勤していないのかな?



私が気を緩めたところで

プルルルルルル…----!

と、突然鳴り響く着信音。



社長専用のスマートフォンからだった。


---「…はい!…もしもし!」


『よう…。昨日は悪かったな。」


「…えっ!!?あ、いえ!
なんで社長が謝るんですか…?
こちらこそ本当にすみませんでした。」


『そんじゃ、お互い様って事で。』


!?

・・・お互い様でいいの?

私あんなに失礼な事をしたのに…。


「えっ…と、あの、本当に大丈夫ですか?
クリーニング代とか…その…っ」


『いらねぇよ。んなもん。
それより、今日のスケジュールだけど
急遽変更になったから俺は本社に戻れない。』


「あれ?そうなんですか!?
それじゃあ…パーティーは…」


『パーティーは18時からだ。
俺はそれまで目一杯で、
お前を迎えに行けそうもない。
悪いが18時になったら会場で落ち合おう。』


「わかりました。
それでは、18時に会場で…。」


『…ああ、それと。
昨日買ったドレスや靴はお前のデスクに置いてあるから。
今日はバッチリ決めてこい。いいな?」


「ありがとうございます。
が、頑張りますっ!!」


『んじゃ、忙しいから切るな。また後で。』


「はい!
社長もお仕事頑張ってください!」----。


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