韓紅花の簪


茶屋が見えてくると、店の前に余所行きの着物を着たさよを見つけた。



「待たせちまって悪かったな。」



「いえ、大丈夫ですよ。」



さよの手を取り歩き出した。



咲き始めた桜や梅を見ながらゆっくりと歩く。



< 117 / 171 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop