俺様系和服社長の家庭教師になりました
今日は深い緑色の着物を着ていた。朝早く寒かったのか、紺の羽織りを上から纏っていた。長めの髪をしっかりと整えられており、朝から凛々しいお姿だった。
「冷泉様!おはようございます。」
「あぁ。どうだ?」
「私にやらせてください。よろしくお願いいたします。」
VIPルームに入る時間も惜しくなってしまい、店内で決断した事を伝えてしまった。幸い、他のお客さんはいなかったが、スタッフは何事かと驚いてる。そして、色も呆気にとられた表情だった。
だが、その後にいつものニヤリした企んだ笑みを浮かべた。
「俺は取り置きの件を言っていたんだけどな。」
「え、、、あ!そうですね。そちらが先ですよね。」
「冗談だ。」
「、、、へ?」
「部屋に案内しないのか?」
「、、、はい!ご案内します。」
出鼻をくじかれ、またもや恥ずかしい姿を見せてしまったが、何故か色はとても楽しそうな顔をしていた。
翠は、とりあえずはそれを見てホッとしたのだった。