冷めた病室とあなたがいた時間
*・゚ .゚・*.
気づいたら座っていた病室のベットから
笑い声が聞こえる。歌声が聞こえる。
〝綺麗な声〟
そんなにキラキラしたものじゃないよ
って言ってやりたいくらいだ。
この病室から外に出ても
誰も私なんて見ないだろう。
でも、
この閉ざされた部屋で 何か出来るほど
私は大人じゃなかった。
〝小説でも読もうかな〟
ドアノブを捻る。
病棟のホールすべてが目に映る
【やっぱりモノクロだ】
何も変わらない。何も感じない。
思った通り 私の事を気にかける人はいない
テレビと向かいあわせのソファーに腰をかけ
興味もない分厚い小説のページを開く
〝いるだけの人〟それでいい。
時間が ものすごく長く感じた。