夢原夫婦のヒミツ
「楽しかったよ、愛実ちゃんとのやり取りは。懸命に前を向いて生きるキミを心の底から応援していた」
……うん、大和さんはいつも私のことを応援してくれていた。大学受験の時も、大学生活が始まってからもずっと――。
「だけどその反面で、愛実ちゃんには会ってはいけないと思っていたんだ」
「え、どうしてですか?」
これには思わず口を挟んでしまった。すると彼は眉尻を下げた。
「会ったら、好きになりそうだったから」
思いがけない言葉に、息が詰まりそうになる。
だってまさか、大和さんがそんなこと言うなんて……。
ドクドクと脈打つ心臓。だけど、大和さんの気持ちが知りたくて目を逸らさず、次の言葉を待つ。
「最初は必死に自分の気持ちにブレーキをかけたよ。……七歳も年上の俺は、愛実ちゃんにとって恋愛対象じゃないだろうし。それでも会いたい気持ちが強まって、キミの誕生日に会ったらもう気持ちを止めることなどできなくなった」
街灯に照らされている大和さんの顔は、少しずつ赤みを増していった。
……うん、大和さんはいつも私のことを応援してくれていた。大学受験の時も、大学生活が始まってからもずっと――。
「だけどその反面で、愛実ちゃんには会ってはいけないと思っていたんだ」
「え、どうしてですか?」
これには思わず口を挟んでしまった。すると彼は眉尻を下げた。
「会ったら、好きになりそうだったから」
思いがけない言葉に、息が詰まりそうになる。
だってまさか、大和さんがそんなこと言うなんて……。
ドクドクと脈打つ心臓。だけど、大和さんの気持ちが知りたくて目を逸らさず、次の言葉を待つ。
「最初は必死に自分の気持ちにブレーキをかけたよ。……七歳も年上の俺は、愛実ちゃんにとって恋愛対象じゃないだろうし。それでも会いたい気持ちが強まって、キミの誕生日に会ったらもう気持ちを止めることなどできなくなった」
街灯に照らされている大和さんの顔は、少しずつ赤みを増していった。