夢原夫婦のヒミツ
目的のベッド関連の物を買い終えて、次はお店を見て回っていく。

お互いの服を選んだり、雑貨店に入って部屋に飾りたいものを買ったり……。

お昼は中華料理店に入り、三品注文してシェアして仲良く食べて、隣接している遊園地へと向かった。

「大和さん、絶叫系好きですよね」

「愛実もな」

結婚する前に大和さんに遊園地に連れていってもらったことがある。

お互いスリルのあるアトラクションが好きだと知り、たくさん乗ったんだよね。

ミニ遊園地でアトラクションの数は少ないけれど、ジェットコースター、空中ブランコなど乗っていく。そして最後に観覧車に乗った。

ちょうど日が落ちる時間。観覧車からは夕陽を眺めることができて、その美しさに息を呑む。

しばしふたりで夕陽を眺めていると、大和さんがゆっくりと口を開いた。

「あのさ、愛実」

名前を呼ばれて大和さんを見ると、真っ直ぐ私を見つめていた。

「今さらだと思われるけど、本当に俺と結婚してくれてありがとうな」

「え……どうしたんですか? 急に」
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