夢原夫婦のヒミツ
二日目は慶佐次川(げさしがわ)に向かい、カヤックに乗ってマングローブを見て回った。初めて目の当たりにする大自然に、大和さんと「すごい」を連発。

めいっぱい自然を満喫してこの日は一日を終えた。

そして三日目は一番楽しみにしていたダイビング。インストラクターから講習を受けて初めて潜った沖縄の海は、息を呑むほど美しかった。

可愛い魚に餌付けをして一緒に泳いで、時間はあっという間に流れていく。

朝早くに予約したためお昼頃には終了し、ホテルに戻ってレストランで昼食を済ませて、午後はホテルの前にあるビーチへ向かった。

浮き輪をレンタルして、大和さんに押してもらいながら波に揺られて楽しむ。

「少し休憩しようか」

「そうですね」

砂浜を歩きながら、なにか飲もうかと話していると、小さな男の子が不安そうに立ち尽くし、周囲をキョロキョロしていた。

「大和さん、あの子もしかして迷子ですかね」

足を止めて彼に伝えると、大和さんも男の子を見た。
< 239 / 244 >

この作品をシェア

pagetop