夢原夫婦のヒミツ
「じゃあ大和さん、ご両親の命日には叔父さんに美味しい日本酒を聞いて、それを持っていきましょう」

「えっ？」
彼と目が合うよう、私も横になった。

「今度こそ美味しいお酒を、お義父さんと飲みましょう。もちろん私も飲みますよ！　あ、だけどあまり得意じゃないから、その日までに鍛えないとですね」

何度かお酒は飲んだことがあるけど、あまり好きじゃない。ビールなんて飲めないし。

それよりもアルコール度数が高い日本酒……私に飲めるか不安だけど、大和さんとお義父さんと一緒に飲みたいから。

そんな想いで伝えると、彼は嬉しそうに笑った。

「ありがとう、愛実。……そうだな、叔父さんに聞いてみよう。父さんもきっと美味い酒が飲みたいと思うし」

「……はい！」

見つめ合い、どちらからともなく笑ってしまう。

私たちはお互いの両親と会ったことがない。だから時々想像するの。

大和さんのご両親に私は受け入れてもらえたかな、うまく関係を築くことができたかなって。
きっと私の家族は大和さんを大歓迎すると思う。
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