失翼の天使―wing lost the angel―

「俺は優海がふしだらな女だったら相手にしてない！」



「……顔から入ったくせに;;」



「それのどこが悪い！しかも今は全て好きなんだし、どこに問題がある？優海は俺の全てになった。何の問題もないだろ！」



何故、機嫌が悪いのか;;

さっきからずーっと、不機嫌な賴真に苦笑いで頷きながら、兄へと視線を向けた。



「……何だ」



「何でお兄ちゃんも不機嫌なの？;;」



「あ？こいつ（武藤君）のせいだろ！」



「何で俺ですか！先生、わかってます？主任だから付き合えてるんですよ？？長崎先生の俺様の度を超えた自己中は、付き合うと“顔だけイケメン！”て、幻滅されるタイプですからね！」



「う゛……;;」



…言っちゃったね;;

てか、図星！？



「どうしたの、優太！」



「ニヤニヤしながら心配してんじゃねぇよ！;;」



「してないわよ！」



…してますよ？;;



「ゆう君の元カノさんとたまたま街で会ったんですけど、言ってましたよ？」



「おい……！;;」



「“貴方、顔に騙されてない？”って」



「「「『…………』」」」



「しかも、二度も;;」



「「「『…………;;』」」」



…とんでもない男だったか;;