失翼の天使―wing lost the angel―
「武藤。もっと副島を鍛えろ」
「えー!?武藤さんにですかー?それはダメですよ、長崎部長」
「何でだ。武藤はこの4月から独り立ちしたドクターだろ」
「キィーッ!俺には先輩だけしか居ませんよ」
「天真先生、ここなんですけど」
「裏切り……?遥真先生、慰めてー!」
「友田君、もっと右だな」
「……聞いてないし……;;」
気心知れた仲間に囲まれ、良い環境だけれど、相変わらずなナースステーション。
「あっ!もっ!……何よ、このパソコン!!」
「お義姉さんやりますよ」
「本当に優しいわね、紅葉ちゃん」
看護師を務めながらも、新たに事務は雇わず受付と会計も引き受けた姉は、慣れないパソコンに苦戦中。
ひな祭りの3月3日に兄とゴールインし、家族となった仙田さんにニタニタし、パソコン業務を押し付けようと、レジの前は譲らないがめつさ。
…何が“紅葉ちゃん”よ;;
呼び慣れるまでに何日も掛かってたくせに;;
「優海先生!俺の指導して下さいよー!」
「ヤダ。旦那に頼んで?」
「……言いたいだけでしょ;;」
「……つまんねぇな、副島」
「物真似しなくて良いですから!;;」
ちなみに私と賴真は、先輩のクリニックなどで食いを繋いでた昨年11月30日に入籍。
私の誕生日に。
「えー!?武藤さんにですかー?それはダメですよ、長崎部長」
「何でだ。武藤はこの4月から独り立ちしたドクターだろ」
「キィーッ!俺には先輩だけしか居ませんよ」
「天真先生、ここなんですけど」
「裏切り……?遥真先生、慰めてー!」
「友田君、もっと右だな」
「……聞いてないし……;;」
気心知れた仲間に囲まれ、良い環境だけれど、相変わらずなナースステーション。
「あっ!もっ!……何よ、このパソコン!!」
「お義姉さんやりますよ」
「本当に優しいわね、紅葉ちゃん」
看護師を務めながらも、新たに事務は雇わず受付と会計も引き受けた姉は、慣れないパソコンに苦戦中。
ひな祭りの3月3日に兄とゴールインし、家族となった仙田さんにニタニタし、パソコン業務を押し付けようと、レジの前は譲らないがめつさ。
…何が“紅葉ちゃん”よ;;
呼び慣れるまでに何日も掛かってたくせに;;
「優海先生!俺の指導して下さいよー!」
「ヤダ。旦那に頼んで?」
「……言いたいだけでしょ;;」
「……つまんねぇな、副島」
「物真似しなくて良いですから!;;」
ちなみに私と賴真は、先輩のクリニックなどで食いを繋いでた昨年11月30日に入籍。
私の誕生日に。