失翼の天使―wing lost the angel―
「救命一筋7年の、長崎優海先生です。研修医たち、どんどん頼って構わないから」



全員が揃うと、ナースステーションをゾロゾロとカンファレンスルームへと行く。

勤務開始時間に、ドクターは揃ったところで申し送りやミーティングの時間を30分設ける。

これは大学病院自宅もあった為、そこは変わらない。



「鷺沼賴真です。俺も救命でずっとやって来ました。よろしくお願いします」



「宮本です。2年前、整形外科から異動して来て、まだまだペーペーだけど、よろしくね!」



「後期研修医の武藤です。4年各科を回り、2年前から救命に入りました。よろしくお願いします」



「研修医2年目の松枝です。今年で救命の研修が最後になりますが、よろしくお願いします」



「研修医として入り、まだ3日目の副島です;;どうぞよろしくお願いします」



一通り自己紹介が終わり、私は5人の顔を見渡して頭を下げる。

その後は入院中の患者さんや、日中の救急の患者さんについての症例などについて話し合い、ミーティングは終了。

今日は見て、ここのやり方などを掴めと言う兄の指示があった為、特に発言もせず、その場に居ただけ。
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