失翼の天使―wing lost the angel―
4†決着
--~♪~♪
「…………?……どこ……?」
聞き慣れない着信音。
見慣れない天井。
「何で……っ!?」
絶対に自分で買っては着ない、ピンクは別に良いけど、パジャマまで着てる。
--コンコン…ッ
「――…っ!?;;」
「あら、起きられた?」
「……い、院長……夫人……?;;」
「ヤダ、“院長夫人”だなんて水臭い!お母さんと、呼んで頂戴?」
「お母さん……?;;」
「キャーッ!はい、そうでーすっ!!」
「っとー!?;;」
部屋のドアがノックされ、身構えてると、入って来たのは、院内のガイドブックか何かで写真で顔は拝見した事のある院長夫人。
すなわち鷺沼先生のお母さんって事だけど、何で!?
オマケに言わされた“お母さん”の一言に大興奮の院長夫人に抱き締められ、上体を起こしてた身体はベッドへとまた戻される。
綺麗な顔からは想像も出来ないパワフルさとテンションを兼ね備える彼女は、本当に元パリコレモデルなのだろうか。
「まだ昼過ぎたばっかでうるせぇだろ!!」
「賴真……“お母さん”と呼んでくれたの!喜ばないで居られる?また1人、娘が増えたわ!」
「何っ!?;;」
…本当、何事……;;
てか、助けて!;;