失翼の天使―wing lost the angel―
兄のようでありつつ、どこか親のような存在でもある為に、先生……賴真の事を隠さずに紹介。



「赤嶺です。妻や3人がお世話になってます」



「こちらこそ、お世話になってます」



頭を下げ合う2人を交互に見てると、「姉ちゃーん!」と聞こえた。

振り向けば、彼女らしき女の子と歩いて来る湊。

わざわざお迎えに行ったんだろか。



「あ……!本当だねっ;;」



「「「…………?」」」



…挨拶を前に何を言ってるんだ;;



「この子、俺の彼女の乃々香-ノノカ-!優海姉ちゃんはかなり美人て話してたんだ!」



「何、馬鹿な事を;;」



「いえ!本当にお綺麗ですッ!お医者さんというより、モデルさんみたいです!」



…目は大丈夫ですか?;;

眼科医の仲良い同期は居ないけど、紹介状を書く事は可能だよ?



「なぁ!そっちのイケメンさん誰!」



「鷺沼賴真さん。お姉ちゃんの彼氏、です」



…改まると恥ずかしいな;;



「マジで!?隆寬さんと違って、若さや爽やかさもあんじゃん!……てか、“鷺沼”って;;」



「あんたの口、縫ってあげようか?;;」



「アハハハハ!;;何を恐ろしい事を;;」



…半分、本気ですが?;;
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