再殺動
「___はい」

『近藤くん、俺』

「___」

『ネットニュース、見てるよね』

「___見たけど」

『道葉さんから君のことは聞いてる』

聞いてるって、それでよくぬけぬけと俺に電話なんかしてこれたな。

『俺のことをよく思ってないかもしれないけど、有が死んで悲しいのは同じだ』

「ふざけんな。よくそんなことが言えるな。平気で二股しといて何言ってんだよ」

おさえようと思っていた気持ちが一瞬で吹っ飛んだ。

『モデル仲間として、会ってたんだ』

「最後までやるのがモデル仲間としては普通か? 俺はそうは思わないけど」健司に噛みついた。

『ああ、ダメか。じゃ、単刀直入に言うよ。俺が言いたいのは、有を殺したのは君じゃないの? ってことなんだよ』

こいつ、何言ってんの。
頭の中で何かが切れる音がした。怒りに体が熱くなる。

「おまえ、それ本気で言ってるなら俺まじでお前のこと許さねえよ。俺も丁度同じこと考えてたとこだよ。有を殺したのはおまえじゃないのかって」
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