お見合い相手はエリート同期
職場のフロアに入る一歩手前で「俺、コーヒー買ってから戻るよ」と筒井さんが断りを入れた。
会釈して歩を進める私に筒井さんは付け加えるように言った。
「プロジェクトが無事に終わったら打ち上げしようね。」
「え、えぇ。はい。」
そのまま歩いてふと立ち止まる。
その打ち上げって、もしかして2人で?
打ち上げしようねって言った時の筒井さんが意味深な微笑みだった気がするのは勘ぐり過ぎなのかな。
なんだか浮き足立つ気持ちでメールチェックをすると澤口からメールが来ていた。
『定例会議のお知らせ』
また、もっともらしい題名をつけて……。
メールを開いてみると今回はさすがに開封通知はついていないようだった。
『親睦を深める為に定例会議を開催します。
必ず参加すること。』
もちろん宛先は私だけ。
真面目なんだか、ふざけてるんだか。
『毎日、終業間際に私用メールにて要連絡。』
毎日……会うの?まさかね。