お見合い相手はエリート同期
そういう奴じゃないって昨日でよく分かったじゃないの。
頭を振っていると「何をやってんだよ」と、呆れた声がした。
「あぁ。何か期待した?」
意地の悪い声をかけられて首を振った。
「違うならこっちに来て座れよ。
前と変わってないなら、この辺に……やっぱりあった。」
勧められるまま簡易ベッドの端に腰を下ろすと澤口は何かごそごそと探し物をして、それが見つかったらしい。
それを差し出されて、澤口の手の下に出した私の手の平の上にそれは置かれた。
小さな5センチ角くらいの袋で……。
マジマジと見る機会なんて今までなかなか無いモノだけど、それが何かってことくらい知っている。
ベッドにコレって……。
やっぱりそういう………。
「フッ。なんだよ。固まるだけか。
面白なくないな。」
そう言うと指先でつまんで、ポイッとあったであろうところへ投げ入れた。
「まぁ期待してた効果は得られたか。」
何かの袋を破く澤口が今度はその中身を手渡した。