お見合い相手はエリート同期
「いいね。見たいなぁ。」
軽い気持ちで言ったつもりだった。
そうだね。行けるといいな。
って言ってくれると思って。
「やめとけよ。富士山より標高の高いところを平気で登っていかないと辿り着けない。
ウユニ塩湖もダカールラリーも女が行くような場所じゃない。」
「そっか……うん。ごめん。」
「あ、いや。
俺も何をマジになってるんだろうな。
悪かった。」
調子に乗っちゃったな。
大切なものを見せてくれた気がして。
けれど。海外へはついてくるなっていう強い思いを感じた気がした。
それほど大変だったのかもしれないけど、なんだか寂しい気がしてしまった。