パクチーの王様
みんなで居ることは多かったが、二人で話すことはそうなかったから、お互いのことを突っ込んで訊いてみることもなかったのだ。
「中学も高校も俺が入ると、お前はすぐに居なくなってたしな」
と、まるで、居なくなったこっちが悪いかのように言ってくるが。
いえ、それ、私が二個上なんで、すぐに卒業してたからですよねー、と思う。
そんな話をしているうちに、お腹も満たされ、いい感じに酔って、店を出た。