パクチーの王様
「でも、日向子さんは、ちょっと不安なのよね」
いやいや。
日向子さんの方がきちんと育てられた、いいお嬢さんですよ。
まあ、……圭太が尻に敷かれそうなのは、今から見えてますけどね、と思いながら聞いていた。
「そうだ。
芽以さん、この間、仙台から送ってきた、いい酒があるんだよ」
と言いながら、酔った光彦が立ち上がったとき、ピピッと芽以のスマホにメッセージが入った。
見ると、
『逃げてっ』
と書かれている。
なにから?
爆破されるとか?
と思ったが、それは『いいお嬢さん』からのメッセージだった。
『今、もう、そっち向かってるっ。
逃げてっ』
はいはい、と苦笑いしながら、日向子からのメッセージを閉じ、芽以は立ち上がった。
いやいや。
日向子さんの方がきちんと育てられた、いいお嬢さんですよ。
まあ、……圭太が尻に敷かれそうなのは、今から見えてますけどね、と思いながら聞いていた。
「そうだ。
芽以さん、この間、仙台から送ってきた、いい酒があるんだよ」
と言いながら、酔った光彦が立ち上がったとき、ピピッと芽以のスマホにメッセージが入った。
見ると、
『逃げてっ』
と書かれている。
なにから?
爆破されるとか?
と思ったが、それは『いいお嬢さん』からのメッセージだった。
『今、もう、そっち向かってるっ。
逃げてっ』
はいはい、と苦笑いしながら、日向子からのメッセージを閉じ、芽以は立ち上がった。