パクチーの王様
「あの、突然なんですが」
と言ったあとで、逸人にしては、珍しく言い淀む。
そして、他に言葉を思いつかなかったように言った。
「……娘さんをください」
前振りはーっ!?
お嬢さんとおつきあいさせていただいてるんですが、とかないのかっ。
ああ、つきあってはなかったかっ。
だから、逸人もどう言ったものか迷っていたのだろう。
さすがに親に向かって、兄から彼女を押し付けられたので、とは言えないだろう。
やったーっ、娘が片付くっ。
しかも、こんな金持ちでイケメンの婿のところにっ、ということが母の顔に全部書いてあり、もしや、私もいつも顔にこんなにいろいろ書いてあるのだろうかと不安になった。
なにせ、親子だからな……。
と言ったあとで、逸人にしては、珍しく言い淀む。
そして、他に言葉を思いつかなかったように言った。
「……娘さんをください」
前振りはーっ!?
お嬢さんとおつきあいさせていただいてるんですが、とかないのかっ。
ああ、つきあってはなかったかっ。
だから、逸人もどう言ったものか迷っていたのだろう。
さすがに親に向かって、兄から彼女を押し付けられたので、とは言えないだろう。
やったーっ、娘が片付くっ。
しかも、こんな金持ちでイケメンの婿のところにっ、ということが母の顔に全部書いてあり、もしや、私もいつも顔にこんなにいろいろ書いてあるのだろうかと不安になった。
なにせ、親子だからな……。