序列ゲーム
第一章~Hello New World~

目覚め

~ケンジロウ side~
眠りから覚めて何分経ったんだろう。
未だに自分の状況を理解できなかった。
「学校にいる」のは分かったが、
見慣れた自分達の学校ではない。
窓には分厚いシャッターが降ろされているし
第一、雰囲気がとても重々しいのだ。
「何だよ…ここは…」
今の俺は
言葉にならない不安をありふれた言葉で
表現しているだけだ。
「何か変な所に来ちゃったな」
自分の声じゃない声に激しく驚いてしまった。
「なにビビってるんだよ?お前らしくないな」
隣でニヤニヤと笑っているのは
親友のカズマだった。
落ち着いてみると周りには
見知ったクラスメートが彷徨いている。
「みんなここにいるのか?」
「そうみたいだな。40人全員がいる」
「良かった~…」
内心安堵していた。刹那。
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