mirage of story
〜1〜
「────夜が明けたぜ.....嬢ちゃん達」
陽の光に目を覚まし始めた大地の上。
――――。
昨日の夜の戦乱から逃げ延びた三人は、金色に輝く砂漠の上に居る。
此処はアトラスから、さほど遠くでないところに位置する広大な砂漠。
この砂漠を抜けた先
そこにあるのは、彼等が目指す次の目的地。
三人は、次なる地を目指し前へと進んでいた。
「.....本当ですね」
ジェイドが昇る陽を前に呟いた言葉にシエラも陽の光に目を向け、眩しそうに目を細めて答えた。
「嬢ちゃん。
カイムの様子は、どうだい?」
そう答える彼女。
そんな彼女にジェイドは、昇り行く太陽にあった視線を後ろの岩の陰に居る彼女へと移す。
「───傷の手当てはしました。
今は....寝ています」
「そうか」
ッ。
ジェイドは彼女の更に向こうに居る紅の影へと目を向ける。
そこには傷口に包帯を巻かれ、静かに目を閉じて横になっているカイムの姿が在った。
「結構酷い傷だったからなぁ、あれは。
完治するまで、少し時間が掛かるかもしれないねぇ?」
カイムが怪我を負ったのは、そうあの魔族達との―――ライル達との戦い。
かなりの痛手だ。
普通の人ならばまともに動くことも叶わない状況である。
だがそんな中を彼はシエラたちと共に魔族等から逃れるために夜が明けるまで走り続けたのだ。
その無理が素直に身体に出てしまっていた。
.
「────夜が明けたぜ.....嬢ちゃん達」
陽の光に目を覚まし始めた大地の上。
――――。
昨日の夜の戦乱から逃げ延びた三人は、金色に輝く砂漠の上に居る。
此処はアトラスから、さほど遠くでないところに位置する広大な砂漠。
この砂漠を抜けた先
そこにあるのは、彼等が目指す次の目的地。
三人は、次なる地を目指し前へと進んでいた。
「.....本当ですね」
ジェイドが昇る陽を前に呟いた言葉にシエラも陽の光に目を向け、眩しそうに目を細めて答えた。
「嬢ちゃん。
カイムの様子は、どうだい?」
そう答える彼女。
そんな彼女にジェイドは、昇り行く太陽にあった視線を後ろの岩の陰に居る彼女へと移す。
「───傷の手当てはしました。
今は....寝ています」
「そうか」
ッ。
ジェイドは彼女の更に向こうに居る紅の影へと目を向ける。
そこには傷口に包帯を巻かれ、静かに目を閉じて横になっているカイムの姿が在った。
「結構酷い傷だったからなぁ、あれは。
完治するまで、少し時間が掛かるかもしれないねぇ?」
カイムが怪我を負ったのは、そうあの魔族達との―――ライル達との戦い。
かなりの痛手だ。
普通の人ならばまともに動くことも叶わない状況である。
だがそんな中を彼はシエラたちと共に魔族等から逃れるために夜が明けるまで走り続けたのだ。
その無理が素直に身体に出てしまっていた。
.