mirage of story








反応の具合は全く違うが、二人ともそれなりにシエラ達に対して気を遣っているようである。
だが、それが逆に申し訳なさを増ささせる。




彼等が疲れていないということには、シエラ達の歩くペースに合わせているからというのもあるだろう。
きっとシエラ達に合わせていなければ、もっとずっと早く目的地に着いているはずだ。

この旅路を長く引き伸ばしているその原因は確実に自分達にあると察するシエラ達ではあったが、消耗しきったこの体力ではジェイドとロキの配慮に甘えるしか出来なかった。







反応の具合は全く違うが、二人ともそれなりにシエラ達に対して気を遣っているようである。
だが、それが逆に申し訳なさを増ささせる。




彼等が疲れていないということには、シエラ達の歩くペースに合わせているからというのもあるだろう。
きっとシエラ達に合わせていなければ、もっとずっと早く目的地に着いているはずだ。

この旅路を長く引き伸ばしているその原因は確実に自分達にあると察するシエラ達ではあったが、消耗しきったこの体力ではジェイドとロキの配慮に甘えるしか出来なかった。












トスンッ。

歩んでいた足を止め、広がる大地の真ん中に大きな布を広げてその上に腰を下ろす。
広い大地の上で、ポツンと小さな影が浮かぶ。












「ほらよ、嬢ちゃん。これでも飲んで休みな?
ほら、カイム。お前もだ」




地面へと腰を下ろしたシエラ達。
端から見ても明らかなくらいに二人はクタクタで、座ると同時に長い溜め息をつく。

そんな二人を横にロキは何故か共に座ろうとはせずに傍らに立ったまま居て、ジェイドはそんなロキに微笑すると座り込む二人に厚手の布で出来た水の入った袋を差し出して言う。







「......ありがとうございます」


シエラはそれを礼を言い、ジェイドから受け取る。


旅の中で水というのは貴重なものだ。
いつでも都合よく給水出来るわけでもないし、水が無くなれば旅の継続自体難しくなる。








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