mirage of story
〜3〜
世界の片隅。
広がる、荒野と平原。
普段は人気などなく、静まり返っているはずのこと場所が、何だか今日はざわめいている。
人が慌ただしく行き来して、そこには普段無縁であるようなピリピリと張り詰めた空気が支配していた。
ガチャガチャと金属が擦れる音やキィンッと響く金切り音が、やたらと耳につきまとう。
決して、心地良い環境だとは言えない。
「......兵の配置、完了致しました!
戦闘の準備も万端であります!」
「こちらも迎撃の準備、整いました!」
飛び交う単語は戦に迎撃。
穏やかなものとは、到底言えはしない。
「.......ご苦労。
指示があるまで、待機していてくれ」
「はい!隊長!」
取り巻くピリピリとした空気。
その空気の中心に、鋭く光る青い瞳。
側を通ろうとする者達は、その青い瞳から発せられる凄みを帯びた威圧感に思わずその身を避ける程。
威圧感。
いやそれよりももっと正確に捉えるのならば、それは殺気。
そんなものを空間全体に染み出して、空間の中心のライルは各々に指示を飛ばす。
「前に重装の部隊。その後ろ、間を縫うように弓部隊だ!
第一部隊は東から、第二部隊は西から敵を挟んで攻め込む。
俺につく者達は正面から迎え撃つぞ!」
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世界の片隅。
広がる、荒野と平原。
普段は人気などなく、静まり返っているはずのこと場所が、何だか今日はざわめいている。
人が慌ただしく行き来して、そこには普段無縁であるようなピリピリと張り詰めた空気が支配していた。
ガチャガチャと金属が擦れる音やキィンッと響く金切り音が、やたらと耳につきまとう。
決して、心地良い環境だとは言えない。
「......兵の配置、完了致しました!
戦闘の準備も万端であります!」
「こちらも迎撃の準備、整いました!」
飛び交う単語は戦に迎撃。
穏やかなものとは、到底言えはしない。
「.......ご苦労。
指示があるまで、待機していてくれ」
「はい!隊長!」
取り巻くピリピリとした空気。
その空気の中心に、鋭く光る青い瞳。
側を通ろうとする者達は、その青い瞳から発せられる凄みを帯びた威圧感に思わずその身を避ける程。
威圧感。
いやそれよりももっと正確に捉えるのならば、それは殺気。
そんなものを空間全体に染み出して、空間の中心のライルは各々に指示を飛ばす。
「前に重装の部隊。その後ろ、間を縫うように弓部隊だ!
第一部隊は東から、第二部隊は西から敵を挟んで攻め込む。
俺につく者達は正面から迎え撃つぞ!」
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