mirage of story










魔族側、ライル達にしてみればこの戦乱で反乱軍という勢力を打ち負かせば、事実上敵は居なくなる。


反乱軍。
争いを絶つために力でねじ伏せる、魔族に対抗出来る最後の砦。

これが墜ちてしまえば、残るのは衰退していくだけの人間の小国のみ。
もはやそれは、魔族の敵とはなり得なかった。






魔族の大国ロマリアのその王。
ロアルの掲げる平和は魔族のみ生き延びる世界。

もしこの戦いで反乱軍がロアルやライル率いる魔族軍に負けたのなら、もうそこで人間という種族の未来は絶たれるのだ。
















負けるわけには、いかない。

互いが己が生きるために、全てを懸けていた。
命も、未来も。

















「........隊長、じゃあ俺配置に戻ります!」



「あぁ。

――――お前は強い。お前なら必ずやれる。
だから、また必ず生きて会おう」









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