社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~

『この体。私が男だったら今すぐ襲いかかるわ』

 かっと頬を染めた私を見て、彼女は楽しそうに笑った。

『無自覚って罪よね~』

 黙り込んでいると、新庄さんはふっと柔らかな表情に戻る。

『何があったの?』

 彼女の優しい問いかけに、私はたまらずすべてを白状した。

 社長と付き合っていた新庄さんに話す内容じゃないかもしれない。そう思っても、何かにすがりたかった。恋愛経験のない自分では、考えられる範囲をとっくに超えていた。

 社長からキスをされたこと。

 どう思っているのか聞かれ、好きだと答えたこと。

 キスから先を拒否したら、社長が出て行ってしまったこと。

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