君日記~地味女子×イケメン男子Diary~
*
「あ〜始業式疲れた〜」
始業式から帰ってきたあと、誰かが一言そう言うと、クラスみんながしゃべり始める。
今年私は4組になった。
知ってる子がいないか辺りを見回す。
とそこで先生が教室に入ってきて教室内が静かになった。
「えー、始業式お疲れ様。今日からこのクラスの担任になった――…」
明日の連絡など地味に長いSHRを終えると、みんなが教室からゾロゾロと出ていった。
今日は始業式だけなので、もう下校だ。
しかし昨夜読んだ本の続きが読みたくて、私はみんなと反対方向にあるき、図書室へ向かった。
キーッと音をたてながらスライド式のドアを開けて中に入る。
…ガラガラだ。
図書室は何個かの机が縦長にくっつけられていて、全部で4列作られている。
その1番奥の4列目の奥、図書室の1番端っこに座った。
*
どのくらい時間が経っただろう。
本に集中しすぎて時間を忘れてしまっていた。
まわりに人はほとんどいなくて、最初に入ってきたときよりも少なくなっていた。
よし、私もそろそろ帰ろっかな。
と思い、図書室のドアへ向かっていると、受付の前を通った時に声をかけられた。
「楓ちゃんが来てからもう4時間以上たってるわよ。ほんとに本が好きなのね」
微笑みながら図書室を管理している三島(みしま)さんが時計の方を見ながら言う。
図書室には毎日のようにきているので、1年生の頃からよく話している。
私も三島さんにつられるように時計を見ると、時計の針は15時をさしていた。
私お昼ご飯を食べることも忘れてずっと本読んでたんだ…。
確かに少しお腹が減っていた。
「はい」
と笑いながら答える。
また来ます、と言ってからドアを開けようとすると、三島さんに呼び止められた。
「楓ちゃん!ごめんなさい、1つお願いしたいことがあるんだけど……」
三島さんの見ている方を見ると、そこには資料の山があった。
「これを教材室まで運んで欲しいの…。でも今日図書室の当番の子が風邪で休んでて、今日の図書室の当番は私しかいないんだ。だから席を外せなくて……。」
確かに周りを見てみると三島さんしか係の人がいない。
「そうだったんですね。わかりました。」
三島さんにはいつもお世話になっているし、今日は特に用事もなかったので快く引き受けた。
資料の前まで歩いて立ち止まる。
奥に隠れていて見えなかったけど、意外と量がある。
これは何回かに分けて運ばないと。
資料の1部をとって図書室を出る。
図書室から出て歩き出した瞬間、顎のあたりまである資料を見て思った。
1回で資料こんなに持ってきちゃった…。
両手にずっしりとかかる重さ。
教材室まで体力持つかな?
ふと資料を見ると”読書月間~図書委員おすすめの本~”と書いてある。
それをみて資料を少ししたに持ち、文を読みながら歩いた。
昨年度図書委員であった私はこのプリント作成に携わった。
他のみんなはどんな本をおすすめしたんだろう?
その瞬間前から何かがぶつかり思わず目を閉じる。
目を開けると目の前にはバラバラになった資料。
上を見上げると…人?
メガネが鼻のあたりまで下がっているので裸眼だと誰かがわからない。でもシルエットで男の人だっていうのはわかる。
ごめんっ、と言いながらしゃがんで資料を集める誰かを口を開けて見ていた。
…って!私も拾わなきゃ…!
私も誰かの目の前にしゃがんで資料を集めた。
集めた資料を床に置いて、二人同時に立ち上がった。
メガネの真ん中を指でくいっと目のあたりまで上げる。
私の斜め上のにある顔にピントを合わせて、誰だかようやくわかった。
「あ〜始業式疲れた〜」
始業式から帰ってきたあと、誰かが一言そう言うと、クラスみんながしゃべり始める。
今年私は4組になった。
知ってる子がいないか辺りを見回す。
とそこで先生が教室に入ってきて教室内が静かになった。
「えー、始業式お疲れ様。今日からこのクラスの担任になった――…」
明日の連絡など地味に長いSHRを終えると、みんなが教室からゾロゾロと出ていった。
今日は始業式だけなので、もう下校だ。
しかし昨夜読んだ本の続きが読みたくて、私はみんなと反対方向にあるき、図書室へ向かった。
キーッと音をたてながらスライド式のドアを開けて中に入る。
…ガラガラだ。
図書室は何個かの机が縦長にくっつけられていて、全部で4列作られている。
その1番奥の4列目の奥、図書室の1番端っこに座った。
*
どのくらい時間が経っただろう。
本に集中しすぎて時間を忘れてしまっていた。
まわりに人はほとんどいなくて、最初に入ってきたときよりも少なくなっていた。
よし、私もそろそろ帰ろっかな。
と思い、図書室のドアへ向かっていると、受付の前を通った時に声をかけられた。
「楓ちゃんが来てからもう4時間以上たってるわよ。ほんとに本が好きなのね」
微笑みながら図書室を管理している三島(みしま)さんが時計の方を見ながら言う。
図書室には毎日のようにきているので、1年生の頃からよく話している。
私も三島さんにつられるように時計を見ると、時計の針は15時をさしていた。
私お昼ご飯を食べることも忘れてずっと本読んでたんだ…。
確かに少しお腹が減っていた。
「はい」
と笑いながら答える。
また来ます、と言ってからドアを開けようとすると、三島さんに呼び止められた。
「楓ちゃん!ごめんなさい、1つお願いしたいことがあるんだけど……」
三島さんの見ている方を見ると、そこには資料の山があった。
「これを教材室まで運んで欲しいの…。でも今日図書室の当番の子が風邪で休んでて、今日の図書室の当番は私しかいないんだ。だから席を外せなくて……。」
確かに周りを見てみると三島さんしか係の人がいない。
「そうだったんですね。わかりました。」
三島さんにはいつもお世話になっているし、今日は特に用事もなかったので快く引き受けた。
資料の前まで歩いて立ち止まる。
奥に隠れていて見えなかったけど、意外と量がある。
これは何回かに分けて運ばないと。
資料の1部をとって図書室を出る。
図書室から出て歩き出した瞬間、顎のあたりまである資料を見て思った。
1回で資料こんなに持ってきちゃった…。
両手にずっしりとかかる重さ。
教材室まで体力持つかな?
ふと資料を見ると”読書月間~図書委員おすすめの本~”と書いてある。
それをみて資料を少ししたに持ち、文を読みながら歩いた。
昨年度図書委員であった私はこのプリント作成に携わった。
他のみんなはどんな本をおすすめしたんだろう?
その瞬間前から何かがぶつかり思わず目を閉じる。
目を開けると目の前にはバラバラになった資料。
上を見上げると…人?
メガネが鼻のあたりまで下がっているので裸眼だと誰かがわからない。でもシルエットで男の人だっていうのはわかる。
ごめんっ、と言いながらしゃがんで資料を集める誰かを口を開けて見ていた。
…って!私も拾わなきゃ…!
私も誰かの目の前にしゃがんで資料を集めた。
集めた資料を床に置いて、二人同時に立ち上がった。
メガネの真ん中を指でくいっと目のあたりまで上げる。
私の斜め上のにある顔にピントを合わせて、誰だかようやくわかった。